2015年7月27日月曜日

熱中症と塩

7月も後半に入って、ますます暑さが厳しく感じますね・・

高校野球の県大会もいよいよ準決勝まで進みました。今年はどこが甲子園に行くのでしょうか?群雄割拠の神奈川県大会ですから、どこが勝ってもおかしくない状況です。

先日のニュースで、横浜スタジアムで神奈川県大会を応援している人が熱中症で救急搬送されたというニュースが流れました。横浜スタジアムは日陰がないので、普段からあまり暑さ順化が進んでいない人が応援しに行くと暑さに負けて熱中症になる場合があります。

すっかりニュースを湧かせている熱中症ですが、救急搬送されている事例の多くは室内で起こっています。さすがに屋外では熱中症になるかもと思って積極的に対策を取りますが、室内だと日に当たっていないから大丈夫だと思いがちです。特に高齢者はそう考える傾向があるようです。

ところで7月最後の日曜日に、トライアスロンのbike練習をしに仲間と一緒に道志村に行ってきました。その名も「10時間bike練習」です・・。自分で時間または距離を決めて、その間動き続けると身体はどのように変化するか?を知るのが目的です。速く走ることが目的ではないので、自分のペースで走ります。

前日から仲間は宿泊しており、自分は朝一番で現地入りしました。ちなみに宿泊先は古民家で囲炉裏まである本格的な宿でした。また夕食には鹿肉やイノシシの肉も出たそうです。

コースは「道志みち」を15km登って、15km下るという単純な往復コースですが、ほぼフラットな場所がないので、登りはずっとこぎ続けなければなりません・・。激坂と言うほどの斜度はありませんが地味な登りが永遠に続きました。また下りはその逆なのでスピードが相当出ます。山道なのでコーナーも多く、ハンドル操作を誤ると谷底に落ちます(汗)ちなみにこの日の最高スピードは54km/h、最低スピードは10km/hです。

写真では伝わりませんが、ジワジワと効いてくる辛さでした・・
この日は朝7時30分からスタートだったのですが、10時頃まではあまり気温は気になりませんでした。が、10時過ぎてから急激に温度が上がりだし、日差しも厳しくなりました。正確な気温は解りませんが35度くらいあったと思います・・。本来は運動したらいけない気候です(汗)

山が近いので日陰がそこそこあるのが救いでしたが、さすが日焼けし続けるとコゲコゲになり体力を削られるので、腕にはアームカバーをして直射日光から保護しました。また走行中はこまめに身体に水をかけて、走行時の風を受けることで身体を冷やすようにしました。といっても水をかけてもすぐに温まっていましたが・・

ボトルには水と食塩を入れて30km走る間にほぼ1㍑を飲むようにしました。またエイドステーションがあったので、必要に応じて水を補給し、純塩のタブレットをとり続けました。途中から経口保水液の「OS-1」も取るようにしました。

テレビなどの報道を見ていると「水分補給」と言うことがフォーカスされているように感じます。もちろん水分の補給も大切です。が、なぜ水分を補給するのか??と言う根本的な部分が抜け落ちています。ちょっと長くなりますが、書いておきます。

人は暑さに暴露されると汗を出して、その汗が蒸発する時に発する気化熱を使って身体を冷やし体温の調整を行っています。

また身体の中にある細胞では塩分濃度が常に一定に保たれています。


気温が高く、身体を動かすと汗が出る

→身体の中にある水分が汗として外に出て行く

→大量に汗をかくと体内の水分が減って塩分濃度が高くなる

→これ以上汗をかいて水分が減って塩分濃度が高くなると困る

→汗(水分)を出さなくなる

→汗による気化熱を使えなくなり体温が下がらない

→体温調整がおかしくなり、熱が体内にたまって危険な状態に・・

これがざっくりとした熱中症のメカニズムです。


それでは「水分だけ」をたくさん取りすぎるとどうなるか??

大量の水分を取る

→体内の水分量が多くなる

塩分濃度が低くなる

→身体は水分を出すためにおしっこや汗で水分を出そうとする

→それでも出せないと体内の塩分濃度が低くなりすぎる

→めまい、吐き気、意識が飛ぶなどの症状が出る

実は熱中症も低ナトリウム血症も「」が大きなポイントを占めています。

運動している汗を舐めるとしょっぱいですよね?黒い服は汗が乾いてが吹いていることありますよね??それくらい身体から塩分が出て行っています。そのぶん、体内の塩分量は減っているわけです。なので水分だけではなく、塩分も一緒に取らないといけないわけです。塩分を取りすぎると血圧が上がると言われていますが、必要ないほど大量に取れば当然自動的に排出されますし、喉が渇いて水を取るようになります(塩分濃度が上がるので、水で薄めるような命令が出てます)

昨日は結果的に120kmを自転車で走ってこの日は終了となりました。塩分が足りなくなるとはっきりとパフォーマンスが落ち、集中力もかなり低下するのが解ります。今回はかなり意識して塩、水分を併せて補給したので、練習が終わった後にも、帰宅した後にも、今朝も全く身体にダメージがありませでした。正しい知識を持っていれば防ぐことが出来る事はたくさんあります。報道が間違っているわけではないのですが、すべてを鵜呑みにするのは注意が必要です。

まだまだ暑さが続きますが、水分と塩分をしっかり取って熱中症を予防しましょう!!

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